今回、コートの仲間の原稿依頼を受けた時、私は瞬時に「来た!」と思いました。断ろうかどうしようか…という一考もせず、即座にOK を出しました。少しでも広大バレー部のOB
の方々との繋がりを持ちたいと考えていたので、この光栄な機会を逃すまいと思い、書かせて頂くことにしました。とは言うものの、拙い文章力をお見せすることが大変恐縮ではありますが、この場をお借りして私の経験、今の心境等を綴ってみようと思いますので、最後まで読んで頂けると幸いです。
これは先輩方へのご報告にもなりますが、私は平成22 年度広島県教員採用試験に合格致しました。昨年は、在学中に地元である香川県を受験しましたが、結果は一次の時点で不合格。今年は広島県のみの受験を決断し、一次突破、そして合格することができました。合格に至ったのには、大きく二つの要因が関係していました。まず一つ目に“志”。昨年と今年の違いは何だろうと考えた時、前者の私に「教師になりたい!」という思いはあったものの、今考えるとそれは薄っぺらいものだと感じたのです。今年度から、広大附属福山中・高等学校で講師をさせて頂いており、現場での経験を通して、また学校という組織を目の当たりにすることで、薄っぺらい“志”が膜を張るように厚くなっていきました。教師という職業は楽しいことよりも辛く苦しいことの方が何倍も多い、と現場の先生方からよくお聞きしますが、そのことも十分承知した上で、自分の意思が「教師になりたい!」から「教師になる!」へと変わったのです。惑いなく、採用試験合格という頂上へ突き進むことができました。生徒から「先生の言われたようにやったらできました!」と満面の笑みで言われたらたまらないものです。上手くいかずにへこむ時や、どうして良いか分からず困惑する毎日ですが、生徒の笑顔があるから、「先生できた!」の一言があるから、教師って最高だなと思います。これからいろいろな世界を見ることになりますが、今の気持ちを忘れず、日々精進したいと考えています。
二つ目に“支援と経験”。昨年の採用試験受験に向けて、勉強方法や心得等についての御指導をして頂いた鳥居先生(48 期)。期待に応えられなくてすいません…(笑)ただ、採用試験に向けての基盤を作ることができたことには本当に感謝しています。また、一次で出題される教職教養と専門教養(保健体育)の予想問題を提供してくださった宮本先生(22
期)。そして、教師としての適性や在るべき姿等、様々なご指導、お話をしてくださった西村先生(9 期)。一次の合格発表の日、私は七塚高原の家にいました。毎年開催されている七塚原自然探検キャンプに参加し、二次試験対策ができない代わりに非常に貴重な体験をさせて頂きました。一週間、小学生と共に自然と接し、自然に感謝し、また指導者にとっての極意を会得しました。今まで味わったことのない環境の中で、少し成長できた気がしました。これ以外にもお礼を言いたい先輩方はたくさんいますが、全ては書ききれないので省略させて頂きます。また、現在福山附属でお世話になっている、三宅先生(40
期)をはじめとする体育科の先生方、バレー部で4年間を通じて培ったもの、両親など、たくさんの支えがあり、経験をさせて頂いたことを心から感謝しています。今までの経験を活かしつつ新たな世界で自分自身を鍛えたいと思っています。今後とも宜しくお願い致します。
最後に現役生へ。今みんながバレーボールができていること、様々な人達の支えがあることを当たり前だと思わず、常に感謝の気持ちを忘れないでください。そして、バレーボールだけでなく、幅広い分野で多くの経験を積んでください。無駄なことは何一つありません。それがきっとこれからの人生の糧となるでしょう。今後のバレーボール部の益々の発展を願っています。 |