コートの仲間第21号 OBからの一言


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今思うこと
58期 山田 卓
 私は、現在尾道市の中学校で技術科の教員をしています。毎日が嵐のような慌ただしさで、一日一日を精一杯過ごしていた1学期を乗り越え、わずかながら心にゆとりを持って12月を迎えようとしています。「そろそろ期末試験の問題を作らないといけないな。」と頭の中で考えていたら、コートの仲間の原稿依頼の電話がかかってきました。まさか自分が原稿を頼まれるとは考えていなかったので戸惑いました。しかし、このような貴重な機会を自ら棒に振るわけにはいかないので、このお話を受けさせて頂きました。稚拙な文章で見苦しい点もあるかと思いますが、読んでいただければ幸いです。
 私は、最初に申したように技術科の教員をしています。部活動は野球部の顧問をしています。もともと本校にはバレー部がなく、競技経験のない野球部で日々試行錯誤しながら生徒の成長を目指しています。その中で、日々感じるのが「バレーをできることの素晴らしさ」です。学生時代は、毎日バレーボールをするのが当たり前だったのですが、今思うとすごく贅沢なことだったなと思います。学生の頃から、「引退したら競技者としてバレーをすることはない。」と頭の中で考えてはいたのですが、実際にバレーのない生活を送ると、自分の考え以上にバレーが身近にないことを痛感しています。そんな中で、現役生の活躍を広大バレー部のホームページでチェックすることがとても楽しみです。現役生の皆さんには「今」を精一杯駆け抜けて欲しいと思います。駆け抜けることができれば、バレーはもちろん、バレー以外でも様々な経験を積み、人として大きく成長できるはずです。広大バレー部とはそういった場所だと思います。
 次に思うことは、仲間や応援してくださった方々の尊さです。私は、大学1年の終わりに入部しました。バレーの技術や知識の無さはもちろんですが、1年生のときに経験する様々な出来事さえ経験せず、2年生になりました。心の中で負い目を感じながら過ごす日々が続いていました。そんな自分が、広大バレー部でバレーを続けることができたのは、同期の仲間の支えがあったからです。何気ない言葉、努力する姿に何度も救われました。心から感謝をしています。そして、今の自分があるのは、苦楽を共にした仲間、先輩、後輩、陰ながら支えてくださった方々のおかげ以外のなにものでもありません。その存在があったからこそ、バレーを諦めかけたときや、自分が教師を目指してもいいのかと疑問に思ったときに、教師になって、現実の厳しさと自分の無力さを思い知ったとき、自分を見失わず踏ん張ることができたのだと思います。このように、信じあえる仲間に出会えた私は幸せ者です。教員として、人として大きく成長した姿を見せることが出会った人々への恩返しになると思うので、これからもしっかり努力をし続けていきたいと思います。
 最後に,自分の好きな言葉を紹介したいと思います。
 「弱い自分に勝てるなら誰に負けたっていい。」
という言葉です。スポーツをしている人なら、自分にも勝って、相手にも勝つと思うのかもしれません。でも私は、昨日の自分に勝つことを目指し日々生活を送っています。自分に勝てない人が良い結果を残したとしてもそれは、本物ではないと思うからです。しかしその一方で、いくら努力をし続けても、結果を出せないと評価をもらうことすらできないという現実もあります。私は、バレーの練習や自分の研究室で朝から夜まで採用試験の勉強をしたように、これからも自分自身に挑戦し続けていきたいと思います。勝負の舞台がバレーのコートから中学校の教壇に変わっても、しっかり生徒と勝負をし、少しでも生徒の成長に寄与できればと思います。最後になりましたが、今後の広島大学バレーボール部の益々の発展と現役生のご活躍を心から祈っております。

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