平成20年度入学生の前田、小熊、牛島、赤崎、岩浦が引退し、大きくチームが変わることとなった。新年からは、春リーグで戦える体づくりのため、トレーニング中心の練習を行った。3月の終わりには、高校生、福岡教育大学、大阪学院大学との練習試合を行い、冬を終えた。
4月を迎えると、新入生の檜山、森井、中田がチームに加入し、プレーヤー10人とマネージャー門脇の総勢11人で春リーグに挑み、レフトに景山・上垣、センターに奥野・檜山、ライトに立花、セッターに江藤、リベロに出来尾という160p台のプレーヤーが2人の小柄なチーム構成となった。初戦の島根大学戦では、ブロックの低い所から攻撃され、相手のペースにのまれると、サーブカットが乱れてサイドアウトがとれず、ストレート負けをしてしまった。この試合以降、1年生の森井をセッターにして春リーグを戦うこととなる。続く福山平成大学戦ではストレート負けをしてしまったものの、森井が一年生とは思えない堂々としたトス回しでいくつも良いプレーを見せた。1週目の岡山大学との対戦では1,2セットは上垣の安定したサーブカットからコンビを多用して難なく取ったが、3セット目以降サーブを攻め込まれ、リズムを乱されてしまったまま立て直せずにフルセットの末敗れてしまった。1週目を4敗でスタートし、負けられない一戦である2週目の山口大学戦では、エース景山の活躍により勝利し、春リーグ初勝利をあげた。迎えた最も重要な島根大学戦では、勝ちたいという気持ちを全面に押し出し、ビデオ研究を尽くして勝つためのあらゆる策を講じて臨んだ結果、狙い通りのサーブとブロックシステムが機能し、セットカウント3−1で大熱戦を制した。この大きな勝利で波に乗り、岡山大学との第2戦をストレートで勝ち、山口大学戦では森井の大量ドリブルで大ブレーキするも、江藤と交代し、持ち前の伸びるトスでチームを復活させ、4つ目の勝ち星を手に入れた。上位2チームの東亜大学・福山平成大学には1セットもとれず、さらに順位を一つ落として4位という結果で春リーグを終えた。
リーグ後まもなく行われた中国四国大会では、予選リーグで環太平洋大学と対戦し、奥野が今年初の得点を決めるなど、チームに勢いをつける形で勝利を収めた。決勝トーナメント1回戦の相手は高知大学で、第3セットに1,2セットのような相手のミスが減り、広大のミスが増えてリードを許したが、江藤を投入し、両サイド中心に攻めることでセットを落とすことなく勝つことができた。ベスト4をかけて福山平成大学と対戦したが、細かいミスが目立ち、取れそうなセットを落としてストレート負けを喫し、中国四国大会をベスト8という結果で終えた。
4年生の幹部としての最後の試合である西日本選手権大会では、予選グループ第1戦で神戸大学と対戦し、登録ミスにより出来尾をセンターで起用するというアクシデントがあったが、サイド陣の安定したプレーで勝利した。続く決勝トーナメント1回戦は鹿児島県の志學館大学で、相手の高い攻撃力で1セット目を落としてしまったが、前衛の出来尾をレシーブだけに専念させることでカットが安定し、粘り強く切り返しからの得点を重ねた結果、セットカウント3−1で勝つことができた。第2回戦は関西リーグを制した近畿大学と対戦し、練習で取り組んできた両サイドからのストレート攻撃が通用して健闘したが、セットを取ることなく敗退してしまった。そしてこれをもって幹部は平成22年度入学生の上垣・景山・立花・江藤に交代した。
新しい幹部の下、1本目、2本目の精度を高めるという目標を掲げて練習に励み、天皇杯広島県予選に臨んだ。初戦の広島経済大学戦では森井の的確なトス回しと檜山のクイックでストレート勝ちし、続く山陽高校戦では今大会よりジャンプサーブに転向した立花の連続サーブでチームも波に乗って勝利した。決勝戦では福山平成大学と戦ったが、相手のジャンプサーブと移動攻撃に対応しきれず、セットカウント0−2で敗退してしまい、個人のスキルアップという課題を残して上半期を終えた。 |