平成20年度入学生の本田、巳之口、西川が全日本選手権大会決勝トーナメント4回戦、ベスト8入りを賭けた嘉悦大学との対戦を最後に引退し、伊東を主将とした新しいチーム作りが始まった。新入生にはジャンプ力と思い切りのあるレフトの渡邊、レシーブの要で新たな守護神としてリベロの松下、広大一のハイタワーで高さのあるブロックや速攻を持ち味としたセンターの甲斐、元気とやる気の溢れる佐藤が加わった。春合宿から昨年リベロをしていた中川を本来のポジションであるセッターに戻し、「関東のチームに通用するチーム」を目標にチーム作りを行った。巳之口、本田が引退したことで、両サイドのブロック面での高さが心配されたが、中川の前衛の際に池上と交代し、伊東をセッターにすることで攻撃、ブロック面の安定をはかり、粘りのレシーブから速い攻撃にもっていけるよう様々な形で練習試合を行い、チームを固めていった。
新チームになり初の公式戦となる春リーグ。1週目は1年生が緊張からか、動きに固さが見られたものの、セットごとに緊張もほぐれ本来の思い切りの良いプレーが出せるようになっていった。2週目はレシーブで粘り、木下、伊東を中心に強打と軟打を上手く混ぜることで相手を惑わせストレートで勝利したが、速攻や時間差へのブロック対応が課題となった。3週目の福山平成大学戦では、出だしに自分たちのミスで慌ててしまい、1セット目を落としてしまう展開になった。しかし、2セット目からはサーブで攻め、ブロックが機能しだすと、自分たちの流れで試合を進め、優勝することができた。序盤から自分たちのリズムが作れないこと、ブロックの強化、サーブカットを安定させることなど多くの課題が見つかったリーグとなった。
国体のルールにより甲斐が出場できないため、池上をセンターに置き、迎えた国体県予選では大野石油オイラーズと対戦した。1セット目は出だしに自分たちの攻めで相手を慌てさせセットを取るが、2セット目からは相手のサーブに攻められ自分たちのリズムを作ることができずに負けてしまい、崩れだした時にどう立て直すかという課題が残る試合となった。
昨年度優勝のため決勝トーナメントからの出場となった中国四国大会では、途中木下が足首を捻挫し、急遽池上がセンターに入る展開になった。準決勝の松山大学戦では、相手の粘りと速攻で攻められフルセットまでもつれたが、最後は気持ちを切らさず勝つことができた。決勝戦でも自分たちのもったいないミスから崩れる場面があり、優勝することはできたがたくさんの反省が残る試合となった。
上半期の集大成となる西日本選手権大会は兵庫県で行われた。グループ戦では3年生が教育実習の説明会で出られないため、本来リベロの松下をレフトに置いてリベロなしで戦い、繋ぎのバレーで勝利し、トーナメント戦に駒を進めた。トーナメント戦からは3年生も合流し、2回戦は神戸親和女子大学と対戦した。一人一人のミスが目立ってしまい、相手の軟打と強打を混ぜた攻撃への対応が遅くフルセットにもつれるが、勝利することができた。3回戦は長崎国際大学と対戦し、序盤は少し慌てる場面もあったが、サーブで崩し、レシーブで粘り、自分たちのリズムを作ることによってストレートで勝利することができた。そして準々決勝は中京大学と対戦した。東西インカレに出場しようと全員で挑んだが、サーブで攻め込まれ思ったようなコンビを組めず、逆に相手に速い攻撃で攻められて立て直すことができないままストレートで敗退した。崩れだした時に自分で立て直すことのできない弱さ、上のレベルでは通用しない厳しさを痛感し、個々のレベルアップが課題となり上半期が終わった。 |