コートの仲間第24号 OBからの一言


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頑張る理由
61期 門脇 知美
 「いつもありがとう」。1年生の時、練習が休憩に入った時、ある先輩がさらっと言ってくださいました。不意打ちの感謝の言葉に、照れと嬉しさが込みあげました。
 バレー部に入り、その一員としてチームにどのように貢献するか、多くの方が考えたことと思います。マネージャーとして入部した私は、選手が過ごしやすい環境を作ることを目指して練習や大会に臨んでいました。例えば練習中、ドリンク作り(お茶くみ)はみんなの生命線です(笑)。夏場なんて一番の大仕事ですが、練習中いつでもできるわけではなく、ボール渡しや計時等との兼ね合いを考える必要がありました。また大会中は、試合間の動きがなかなか難しかったことを覚えています。特に1年生の頃は、ご飯を配る、ドリンクを作る、下手すれば自分のご飯の時間を失う…。必死になって過ごした1年生の経験と、学年が上がるにつれて見えてきた全体の動きから、いつしか先を見据えて行動することが一番だと考え、動いていました。
 こうした活動に取り組む私の根底にあったのは、「何とかしてチームの・みんなの役に立ちたい」という気持ちでした。このような気持ちを持つようになったのは、冒頭のように、温かい言葉をかけて、私を受け入れてくれるみんなの存在があったからです。家族や友人から、よく「どうしてそこまでするの?」と言われることがありました。週5・6の練習に出る、選手でなくても遠征に出かける、「すごいね、そんなに頑張って」と。今、大学を卒業しバレー部から離れた生活を送り、当時を振り返ってその問いの答えを考えてみました。選手のみんなとは、家族や友だち以上に一緒にいた時間が長かったのではないか、と思います。そのみんなが、バレーが好きで、バレーがしたいと日々頑張っていました。そんなみんなの姿を前に、私が逃げ出すというか、頑張らないわけにはいかない、という責任感がありました。そして、みんなと一緒にいる時間が楽しい、みんなを応援したい。だから私も頑張っていたような気がします。様々な人と出会い、楽しいことも辛いことも共有し、同じ目標に向かってたくさんの時間を費やしたこの4年間を思い返すと、多少美化している部分もあるかもしれませんが、それでもやっぱり「幸せだったな」と感じています。
 私は現在、地元の島根県で就職し、毎日ジャージ姿で自転車に乗り体育館と家を行き来していた生活から、車で職場と家を行き来する日々に変わりました。職業柄、一般の方々と関わる機会が多いのですが、やはり「ありがとう」と感謝の言葉をいただくと悪い気持ちはしません。嬉しくなります。生活の場は変わっても、自分のすべきことに取り組みチームのために頑張ること、周りへの感謝の気持ちを持ちそれを言葉にして伝えることを、これからもずっと心がけていきたいです。
 多くの先輩方がいらっしゃる中、3月に卒業し社会へ飛び出したばかりの若輩者の私が、コートの仲間で思いを伝える機会を与えていただき大変恐縮です。にもかかわらず、まとまりのない文章で申し訳ありません、ご容赦ください。バレーから離れた生活を送っていますが、時々ブログを見たり試合会場へ足を運んだりと、バレー部のことは頭から離れません(笑)。今後も、広島大学バレーボール部の益々のご活躍をお祈りしています。

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