コートの仲間第25号 ご挨拶


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コートの仲間発刊に寄せて
広島大学バレーボール部卒業生に向けて
広島大学体育会バレーボール部同窓会
会長 宮本 賢一
 今年は暑さ厳しい夏から一気に朝晩の寒暖の差が厳しくなり、食欲・読書の秋を満喫する間もなく冬が訪れようとしていますが、皆様にはお変わりございませんか。
 私は、昨年度まで安古市高校での2年間の再任用を多くの皆さんのおかげで楽しく過ごし、この4月からは五日市高校の再任用として以前にもまして元気いっぱいの日々を過ごしています。今回は、広島大学バレーボール部を卒業する4年生にお祝いのメッセージとして書かせていただきます。高等学校を卒業する教え子への心からのメッセージとしてこの3月に書いたものがもとになっていますが、人生の節目として読んでいただければ幸いです。

 激動の22年間、ここまでよくぞ頑張りましたね。
  一人一人の生き様は違うけれど、この世に崇高な使命を持って誕生し、22年間奮闘努力したあなた方に心よりお祝い申し上げます。

  この2月に開催された冬季ソチオリンピックを思い出してください。

  羽生結弦(フィギュア金メダル)は、東北大震災の被害を受け、持病の喘息と戦いながら、被災された人々に喜びと勇気を与えるような演技をしたいという強い思いが実を結び、日本人初の金メダルを獲得しました。仙台出身の彼の演技にどれだけ多くの人が救われたことでしょう。

  浅田真央(フィギュア6位)は、SPで考えられない大ミスをしたにもかかわらず、翌日のフリーの演技では自己の目指した演技で自己最高得点をあげ、世界中の人に感動をもたらしました。「フィギュアスケートは勝った、負けたではないと思うんです。生き様をどう氷の上でみせるか。それがフィギュアではないですか」と生前語っていた母の匡子(きょうこ)さん。浅田選手はその演技と涙と笑顔で、人生は結果ではなく、どのように振る舞い、どのように生きてきたかが大切なのだということを身をもって示してくれました。

  葛西紀明(ラージヒル個人銀メダル)は、41歳ながら25年前の体力を維持し続け、最年長メダリストとして、レジェンドと称されるすばらしいジャンプを披露しました。ゆるぎない信念と目標を持ち、妥協をゆるさない日々のトレーニングが驚異の肉体をつくり、今なお進化しています。

  竹内択(ラージヒル団体銅メダル)は、チャーグ・ストラウス症候群(アレルギー性肉芽種)という難病に罹り、病室に筋トレの用具を持ち込んでの復活に、同じ難病に苦しんでいる人に希望と勇気を与え、私たちにはどんな境遇でもあきらめず前向きに生きることの大切さを教えてくれました。

  平野歩夢(スノーボード・ハーフパイプ銀メダル)は、スノーボードを4歳で始め、小学4年でプロになって海外を転戦し、並みいる世界のプロと堂々と勝負し、15歳という最年少でのメダリストになりました。

  彼らを支えた仲間、友人、家族はもちろんのこと、出場したすべての選手にもドラマはあり、こうした人生における輝きは無数にあることは間違いありません。彼らは、多くの人に支えられて、フィギュアを、ラージヒルを、ハーフパイプを通して「人生」を演じ、世界中の人に感動と生きる勇気を与えたのです。まさに、この地球上に感動と生きる勇気を与えるという崇高な使命のために誕生し、その役割を見事に果たしたのです。
 
 さて、あなた方の使命は何でしょう?
 幼少の頃から続けているスポーツを通して、多くの人に感動を与える道でしょうか。
 起業して、金儲けして、そのお金を社会貢献に使う道でしょうか。
 教師になって、世のため人のために役に立つ人材を育成する道でしょうか。

 京セラやKDDIを設立し日本航空(JAL)を建て直した稲盛和夫氏の言葉を紹介します。
 『一生懸命勉強し働くこと、感謝の心を忘れないこと、善き思い、正しい行いに努めること、素直な反省心でいつも自分を律すること、日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高めつづけること。すなわち、そのような当たり前のことを一生懸命行っていくことに、まさに生きる意義があるし、それ以外に、人間としての「生き方」はないように思います。』

 広大バレーボール部は、バレーボールを通して善き人々と出会い、善き行いに努め、善き心へと磨きをかけています。バレーボールにとどまらず、次代を担う小学生たちへ野外活動の支援を行って感性を磨くという社会貢献もしてきました。まさに稲盛和夫氏の生き方を実践している誇るべき後輩たちです。三度の手術を受けながらも、いまだに社会貢献に邁進しておられる西村清巳先生をはじめとして、多くの先輩たちも人間としての「生き方」の手本を示してくださっています。

 広島大学を卒業するあなた方には間違いなく与えられた使命があります。今、思いを新たにし、この4年間で培った磨かれた感性と高潔な人格をさらに高め続け、自己に与えられた「崇高な使命」を果たすべく旅立ちの日としてください。今の思いを100%の覚悟を持って、自然体で楽しく歩んでください。

  生かされていることに「感謝」を持つ人は喜び多い人生となり、世のため人のために役に立つ生き方をするのだという「使命感」を持つ人は生きがい多い人生となります。

 人生に「喜び」と「生きがい」をもたらす「感謝」と「使命感」をもつ人は幸いなり。

  この世に崇高な使命を持って誕生したあなた方とすべての人に祝福を・・・!
                                  
                                    合掌
 頑張っている後輩たちへ、直接会って褒め、叱咤激励してやってください。
 3月15日(日)の同窓会へのご出席を心よりお待ち申し上げています。

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