支部長の太田博道先生(23期 県立高蔵寺高校教頭)よりご連絡をいただき、今回の支部だよりを担当することになりました。支部についてとは言うものの、愛知県支部の方々のご活躍について、詳しく述べることができませんので、私事ではありますが近況を報告させていただきます。
広島大学の専攻科(今はなき!?1年課程)を卒業し、初任者として愛知県立祖父江高等学校(現在は総合学科への移行期で、来年度より杏和高校となります)に赴任しました。当然ながら、担任、分掌、部活動指導、続発するありとあらゆる問題行動とその特別指導等、何をするにも初めての私にとっては文字通り「めまぐるしい日々」でした。そんな忙しい毎日の中でも、時間を割いて足を運びたいと思えたのは女子バレー部の活動でした。
赴任した当時の祖父江高校女子バレー部は、活動している生徒はいるものの、なかなか公式戦には参加できない状況のようでした。人数不足でチーム練習ができない、ルールが分からずに試合が成り立たない等の理由があったようです。しかし、部員の中には本当にバレーボールが好きで、たとえ一人になったとしても練習をしたいと思っている生徒がいました。「なんとか、この子たちを試合に出してあげたい」という思いから、私の部活動指導が始まりました。部員同士の仲違い、学習成績不振、家庭の問題等いろいろなことがありましたが、生徒のひたむきな姿から、教員として、部顧問として、多くのことを学ばせてもらったように思います。
昨年度より、母校である岡崎西高等学校に赴任し、2年目となります。今年度は若輩者ながら監督として部活動指導に勤しんでいますが、県大会連続出場を果たしてくれているチームなので、前任校との違いにとまどいつつ、生徒と一緒になって練習に励んでいます。近いところでは、東海高等学校バレーボール選抜大会にて県大会ベスト4という成績を収めてくれました。岡崎西高校は下校完了時間が定められており、夏期は午後6時半、冬期は午後6時には生徒は誰一人校内に残ることはできません。また、週に2日、7時間授業が行われ、土曜日の午前中は土曜講座という学習時間が設けられています。したがって、35分間の朝練を週に5日、平日の部活動時間は平均1時間半程度、土日は3〜4時間程度という短い時間の中で、生徒が集中して練習に励んでいます。
このような状況の中でよく思い出すのは、広島大学女子バレーボール部で活動していた日々のことです。学部在学中の4年間で日々の実活動人数は多くて15名前後、少ないときは9名なんていう時期もありました。それでも、幹部学年を中心に1日2〜3時間という短い時間で、集中して内容の濃い練習をしていたなぁと思います。特に9人の頃は、男子バレー部の方に手伝ってもらいつつ、少人数ならではの工夫を凝らしたメニューで、飽きることもなく、手を抜くこともなく、また、部員同士が互いに高め合って活動していた(!?・・・細かいことは忘れましたが)ような気がします。
ここ最近のテーマは「短い活動時間で、いかに内容の濃い練習をするか」「向上心を持って自主的に活動する」です。目指すところは『広島大学女子バレーボール部』なのです。現役時代を思い出しつつメニューを考え、時には懇々と話もします。そして、かつての環境やお世話になった方々に感謝の念を抱きます。
今回は部活動指導についてのみ取り上げましたが、教員生活のあらゆる場面で大学時代の経験に助けられています。そして、繰り返しになりますが、西村先生、橋原先生をはじめ、諸先輩方、そして、愛知県支部の尚志の方々に出会えたことに心から感謝し、今後も精進していきたいと思います。 |