コートの仲間第17号 総評


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<上半期女子>
 平成14年度入学の松本が引退し、今年のチームには絶対的なエースがいないため、安定したレシーブからのコンビを中心とした全員バレーを目標にチーム作りをした。春の合宿では、センター中心に攻撃を組み立てた。そのためにはまずレシーブを確実にセッターに返球し、セッター・スパイカーがセンター攻撃をするための意識を高めないと成り立たないためやはり最初は苦戦した。
 新チーム初の公式戦である春リーグでは、レフトに新一年生で攻守ともに優れている野口とパワーもテクニックも磨きがかかった松野、センターにはブロードにキレを増したキャプテン小川と高さと速さを増した青木、セッターにコンビバレーの中心となる高崎、その対角には高さとパワーが光る谷、リベロに安定感のある林が入った。どのチームにも粘りのあるレシーブから、課題としていたセンターを中心としたコンビバレーが展開できていた。また、小さなことではあるが、得点をするたびにコートを駆け回るようにしたことにより、去年とは一味違った元気で強いチームになった。だが、サーブカットの返球が悪かった時は連続得点を許し、またコンビミスも出て、すぐには立て直せずに厳しい試合展開となることもあった。また、高崎のブロックが低いため相手のレフトからのストレートが弱点であったが、谷がバックにさがった3ローテに山本が入り、好レシーブを見せてチームを盛り上げた。相手のミスに助けられた部分が見られたが、三年ぶりに完全優勝(1セットも落さずに優勝すること)を達成することができた。この大会ではスパイクに関して、青木50.0%、松野48.2%、谷44.6%、小川44.2%、野口40.0%と高い決定率であった。また、林がリベロ賞、小川がサーブ賞・最優秀選手賞を獲得した。
 中四国大会では、昨年度優勝のため決勝トーナメントからの出場であった。安定した守備力によって、小川のブロードや青木の速攻が有効となり、サイドからの攻撃も決定力を増していた。しかし、準決勝の愛媛女子短期大学戦では、いつもの高い守備力が崩れ、コンビが使えず、二段トスとなる場面が多く見られた。相手のミスにも助けられ1・2セットを連取したものの、3セット目もレシーブが返らず、要所で相手の高いブロックが決まり、流れをつかめずにセットを落とした。今チーム初の失セットとなったが、これがチームの勝ちへの気持ちを再確認させ、続く4セット目は調子を取り戻し相手の高さを上回る力を見せつけた。決勝の福山平成大学戦では、サーブが走り、高崎のトスも冴え、相手に流れを渡すことなく圧勝し、3年連続の優勝を果した。
 兵庫県で行われた西日本インカレ。近年良い成績を残せていなかったので、“今年こそは!”とチーム一丸となって臨んだ。予選リーグの愛媛女子短期大学戦では、持ち前のコンビバレーを展開することができ、相手を寄せつけない、危なげない試合運びで勝利した。決勝トーナメントでは、初めて対戦するチームに最初は戸惑いながらも、エース松野の隙をついたスパイクやセンター小川のブロードなどが要所で決まり、終始広大ペースで1戦目の天理大学、2戦目の大阪国際大学に勝利することができた。そしてベスト4進出をかけた3戦目の第一幼児短期大学戦では、去年から徹底している技能分析で相手のレシーブ隊形・スパイクコース・サーブカット隊形を把握し、そのデータをもとに試合に臨んだ。そのため、相手の速い攻撃にブロックとレシーブが対応し、また相手に負けない速いコンビで勝利することができた。決勝進出をかけた4戦目は京都橘大学と対戦した。センター中心の相手の攻撃に流れをつかめず連続失点をする場面も見られたが、林・野口の安定したサーブカット、谷の時間差攻撃でペースを取り戻し、セットを落としたものの、よい状態で決勝戦へコマを進める事ができた。そして、決勝戦の相手の鹿屋体育大学は、守りが堅く、気迫あふれるスパイクを打ち込んでくるため、今までのような試合運びをさせてはくれなかった。1・2セットを連取され後がなくなったが、強気のサーブで相手を崩し、粘り負けしない守備とブロックを利用した攻撃、課題であったセンター攻撃がよく決まり3・4セットを奪い返し両チームとも一歩も譲らずフルセットまでもつれ込んだ。しかし、5セット目の序盤にミスが出てしまい、連続失点をし、離されてしまった。最後まで諦めずに詰め寄ったが、相手の勢いを止められず準優勝に終わった。しかし、この大会では広大バレーが展開でき、チーム・個人が大きな自身をつけることができた。例年、西日本インカレは、故障者が出てベストの状態で臨めていなかったが、今年は万全の体勢で戦えたことも大きな勝因になったのではないだろうか。
 神奈川県の東海大学で行われた東西インカレという大会は、東西の上位6チーム、計12チームで争う第一回目の大会である。西日本の代表として参加したが、キャプテン小川が手首骨折で出場を断念せざるを得なくなった。そのため、急遽山本が代わりを務めることになった。それぞれ不安を抱えていたが、“出るからには勝ちに行く!”という気持ちを持って臨んだ。しかし、夏の暑さの中という事もあったが、体力の無さや何よりも精神的な弱さが出てしまい結果は11位に終わってしまった。ブロックの上から打たれるスパイクに対応できないことや、また二枚攻撃になった時の決定力不足、サーブカットなどの課題を再認識した。だが、コンビプレーや粘りのあるレシーブなど良い形も要所に見られ、その形はどんな相手にも通用することが分かり、また東のチームのバレーも見ることができたのでとても勉強になった。そして、さらなるレベルアップが必要だと思える大会になった。

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