コートの仲間第17号 総評


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<下半期男子>
 幹部が平成16年度入学生に変わり、チーム作りをしてきた。上半期の反省として、コンビ攻撃に対するブロック、二段トスの攻撃へのブロックのつき方とレシーブとのコミュニケーション、サーブの強化、サーブレシーブの精度を高めることを目標とした。その前段階として、個人の基礎体力、筋力の向上を図り、筋力トレーニングを練習メニューに取り入れて励んだ。
 中国五大学学生バレーボール競技大会は、昨年度から3セットマッチに変わり早い試合展開が予想された。1日目は天候が雨のため、体育館の床が滑り、どのチームも基本的なプレーも出来ないほどの状況であった。そんな中で広大も思うようにプレーは出来なかったものの、力を抜いてコースを狙い、確実に島根大学、鳥取大学に勝利した。2日目は天候も持ち直し、岡山大学には難なく勝利を収めた。続く山口大学戦は、相手のエースのスパイクを抑えることが出来ず、また守備面では足が動かずに山口大学のペースで試合が運ばれた。そして最終セットにもつれ込み、なんとか山口大学に勝利を収めたが悔いの残る試合だった。完全優勝は逃したが見事優勝し、今回で18連覇を達成することが出来た。
 秋リーグでは4年生の高橋を教育実習で欠いたため、セッターの津を投入しつつ臨んだ。1週目は広島工業大学をストレートで下し、福山平成大学戦ではなんとか喰らいつき1セットは取るものの、相手の堅い守備と安定した攻撃に押されて敗れてしまった。続く広島修道大学には難なく勝利を収め、迎えた東亜大学戦では、相手の強力なサーブに対しサーブカットが返らず、スパイクも鋭いコースに決められ、ストレートで敗れた。2週目の広島経済大学、広島工業大学戦では、序盤は勢いに乗れずもたつくが、中盤からは持ち直しストレートで勝利した。福山平成大学戦でも序盤での同じような課題を残し、セットを取ることなく敗れてしまった。3週目にもその気持ちを切り換えられず、広島修道大学戦ではフルセットにまでもつれ込む試合になった。試合には勝利したが、続く東亜大学戦にも本来の力を出し切れないまま敗れてしまった。秋リーグ最後の広島経済大学戦は、序盤に相手のサーブでリズムを崩され、セットを取られてしまう。しかし2セット目に入り、レシーブが上がりサーブカットも返るようになると、自分達の流れを引き戻しそのままセットを連取し勝利した。大会成績は3位で変わらなかったが、相手にペースを合わせてしまい、広大らしいバレーをすることが出来ないまま終わってしまった。
 そして広島県インカレでは、1回戦の広島経済大学Bに序盤もたつきはしたが勝利し、続く2回戦の近畿大学工学部Aにも快勝した。3回戦の福山平成大学B戦で、序盤から相手のサイド攻撃にブロックがついて行けず、またクイックの軟攻を簡単にコートに落としてしまい、広大の流れを作れないまま負けてしまった。結果は3位に終わった。
 今年度最後の大会となる全日本インカレまでの残りの日数が少ない中で、ミーティングをし、チームの考えをもう一度明らかにして練習に励んだ。秋リーグの途中から、レフトの井上とセッター対角の東のポジションを替えて臨んでいたが、ここで上田が一時チームを脱退したことをきっかけに、レフトに水野を起用し、広大バレーの集大成を見せようと一日一日を大切にしながら練習に取り組んだ。
 全日本インカレの予選の東海学園大学戦では、序盤から勢いのある井上、小田の攻撃と、音丸のブロックポイントが目立ち、サーブも攻めることが出来て無難に決勝トーナメントに勝ち進んだ。1回戦の相手は関西学連の強豪、大阪学院大学であった。秋リーグや広島県インカレで見せることが出来なかった、序盤にリズムを作りコートで元気に走り回るという広大らしいバレーをするために、入念にアップをした。リーグ戦と違い、負けたら終わりだということを考えながら試合に臨んだ。そして序盤は高橋の上手いトス回しにスパイク陣も応え、終始広大のペースで1セットを取ることができた。2セット目は相手も対応してくるが、要所でのブロックや好レシーブも目立ち、セットを連取した。3セット目になると、相手のサーブで乱され、水野を上田と交代し立て直すが、相手のペースを乱せず1セット取られてしまう。続く4セット目は、広大のサーブレシーブも持ち直し、見事に勝利を収めた。そのままの勢いで臨んだ2回戦の愛知教育大学にも、序盤から広大のバレーを見せつけることができ、着実に勝ち進んだ。3回戦の新潟大学戦では、1セット目は相手の速い攻撃にブロックが対応しきれず、セットを取られてしまう。2セット目になると相手の攻撃を分析し、上手く対応して、徐々に広大のペースにしていくことが出来た。そして控えの池田のサーブや外からの応援で盛り上がり、そのまま2セットを連取した。4セット目にはリードを許していたが、必死に喰らいつきジュースに持ち込み相手のミスを誘った。そして何とか勝利を収め、4回戦の東亜大学に臨んだ。1セット目は、相手に時間差を何本も決められ、セットを失った。2セット目は、相手のブロックに捕まってしまい、思うように攻撃できず、相手に多彩な攻撃を展開されセットを失った。3セット目も、相手の安定した攻撃と守備を前に、広大のペースを作れず敗れてしまった。しかし全日本インカレはベスト16という結果を残すことができた。
 下半期を振り返ると、ブロックがより組織的になったと感じる。センターの音丸と小田、またライトの井上を中心にブロックに関してリーダーシップを取って指示を出し、そしてレシーブとの兼ね合いがより緻密になった。そして秋リーグや広島県インカレでも課題となったムードなどの精神面が、全日本インカレでは改善されたように思える。トーナメント戦だからというわけではなく、リーグ戦でも同じような気持ちで挑み、一戦一戦を大切にし闘うことが重要である。そして勝ちへのこだわりを見せ、さらに自分達も楽しんでプレーできるように、日々の練習から精進していくことが大事だと分かった。来年度は、一戦一戦悔いの残らない試合をし、良い結果を報告できることを願っている。

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