下半期最初の中国五大学では、夏の合宿中に東口が膝を負傷したため、レフトであった谷をセンターに起用し、レフトには内原、ライトにはリベロを務めていた林、リベロには山本、という形でチームを新たに構成した。新体制になっての初の公式戦ではあったが、それぞれが役割を果たし難なくゲーム展開を運ぶことが出来た。全部で4試合あるうちの1セット目はレギュラーチームで、2セット目はBチームで試合に臨んだ。Bチームは、初戦の島根大学には惜しくもセットを奪われてしまったが、その後の試合では持ち前の粘り強さが要所で目立ち、残りの3試合は順調にセットを取った。
秋リーグでは、例年同様教育実習が重なり、チームとして不安が残るまま試合を迎えた。2週目の福山平成大学戦では、1セット目は取ったものの、2・3セット目は要所でミスが出てしまい、セットを落としてしまった。4セット目をなんとか奪い返しフルセットにもつれ込み、辛くも勝利した。この一戦により、最終週の試合に焦りを感じた。しかし、迎えた最終週第一日目の山陽学園大学戦、広島文化短期大学戦では、そんな焦りを吹き飛ばすかのような広大らしい粘りのあるバレーを見せつけた。最後の福山平成大学戦では、4年生のガッツ溢れるプレーでチームを引っ張り、9対17
からの大逆転を演じるなど、チームとして勝利を掴みにいく試合が出来た。しかし目標にしていた完全優勝は出来ず、今後の課題が浮き彫りになった大会であった。
今年度から開催された天皇杯・皇后杯の中国ブロック予選は、8チームによる3セットマッチのトーナメント戦で行われた。初戦の下関短期大学付属高校との試合は相手を寄せつけず完勝し、続く誠英高校戦では相手の高さを生かしたスパイクとブロックに苦しめられ、厳しい試合になったが勝利を収めた。決勝は大野石油広島との戦いとなった。相手がV1チームということもあり、挑戦者として思いきりぶつかろうという強い気持ちがあった。序盤から一進一退の攻め合いで、自分たちの長所を十分に生かした攻撃をしたが、終盤まで差がつかなかった。1対1で迎えた最終セット、広大の武器であるサーブが走り出し、正確なキャッチから多彩なコンビを繰り出し、相手のブロックとレシーブを崩した。ブロックポイントが連続で決まるなど、勢いは止まらなかった。苦手としていた大野に大勝し、セミファイナルラウンドへの切符を手にした。
今年度の広島県インカレは2チームで参加した。レギュラーで構成されたAチームは、他を寄せつけず順当にトーナメントを勝ち進んでいき、決勝の福山平成大学A戦でも危なげない試合展開で勝利を収め、連覇を成し遂げた。控えの選手6人で試合に臨んだBチームは、初戦の広島市立大学庄原キャンパスに圧勝したものの、2回戦は福山平成大学Aと対戦し、ストレートで敗れた。今大会はまさに全員バレーの象徴であった。
天皇杯・皇后杯セミファイナルラウンド1回戦は広島大学北体育館で行われた。対戦相手の健祥会レッドハーツは高いブロックと力強い攻撃が特徴のチームで、それに圧倒される場面が多々あった。しかし広大は、粘り強いレシーブから相手の高いブロックを利用した巧みなスパイクで決めるというバレーを展開し、たくさんの応援を味方に、ストレートで勝利を収めた。今回の勝利は、広大の職員の方々や男子バレー部を始め、たくさんの方々のご協力、ご声援があったからこそのものだった。1月2日に神奈川県で行われる2回戦でも、広大の力を存分に見せつけたいと思う。
全日本インカレ、グループ予選1回戦では、北海道教育大学岩見沢校と対戦した。序盤はなかなかペースが掴めなかったが、中盤以降相手にリードを許さず点差を広げ、ストレート勝ちし予選を突破した。抽選の結果、決勝トーナメント1回戦は、昨年3回戦で破れた福岡大学との試合となった。広大はサーブで攻めて相手の攻撃を止めようとするが、レフトから威力と角度のあるスパイクを次々と決められてしまった。持ち前のレシーブ力を発揮出来ず、攻撃しきれない状態が続いた。終盤になって細かいミスが目立ち、1セットも取れずに試合が終わった。天皇杯・皇后杯で見せた自分たちのパフォーマンスを出し切れないままインカレが終わってしまい、やりきれない悔しさが残った。今年1年間の反省点を生かし、勝つためには何が必要なのかを見直し、来年度からの新チーム作りに励んでいきたい。 |