コートの仲間第19号 支部ニュース


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<愛媛県支部だより>
34期 神野 和幸
 平成20 年3 月20 日、午前6:30、愛媛県立松山工業高等学校に勤務して8 回目の春高バレー開会式に臨むため、朝早くからホテルを出発し、生徒と共に慣れない満員電車の山手線に乗り、原宿駅を降りると、開館を前にして人でいっぱいの代々木体育館に入る。毎年のことではあるが、体育館の中では、開会式の予備整列場所に集合しようと全国から集まった男女108 チームの選手と保護者・応援団・観客・関係者でごった返していた。 約2 週間前、主将と共にお台場のフジテレビで今大会の抽選会が行われた。我がチームが引いた番号は「2」……第1シード校「東亜学園」の真下の孫のコマ……しかも相手は九州大会を制した……なっ、なんと!……「東福岡高校」……そして、翌日の新聞発表で……なっ、なんと!…「開幕戦」……。東福岡高校とは練習ゲームもしたことのあるお互い知り合ったチーム。強豪校であることは解っていたが、ただ敵は初出場。しかも、開幕戦。普段通りの力を出したチームが有利になるであろうということはお互いが感じていた。
 バボちゃんを先頭に開会式の入場行進が始まった。普段なら本校生徒の行進をじっくりと観察するのだが、今回はそうはいかない。なんといっても「開幕戦」。開会式が終了すると、あっという間に試合開始だ。私とチームスタッフは試合のことばかりで頭はいっぱい。入場行進や開会式の内容をじっくりと見る間もなく開会式は終了。
 いざ試合開始だ!っと意気込んでコートに入ろうとする。すると、関係者や他校のチーム監督から、次から次へと握手責め!初めは「開幕戦だから頑張って!」という気持ちの握手だろうと感じていたが、どうも様子がおかしい。すると、ある監督から「おめでとう!」と握手され、私は「まだ試合は始まっていませんよ」と返す。すると、その監督が「何を言っているんだ!日本一だぞ!男女とも1 チームしか貰えないんだから」私は「えっ!なっ!何を言っているんですか」と。すると、またその監督が「先生!見てなかったんですか!開会式入場行進特別表彰ですよ」っと。「えーーー!本当ですか。道理で周りの方々が次々と握手されてくるので、まだ試合も始まっていないのにおかしいなぁと思ってたんですよ」興奮!興奮!興奮! その後の試合の結果はご想像にお任せします。
 考えてみれば、今大会の前は開幕戦ということであまり入場行進に時間をかけて練習することはありませんでした。しかし、1 年前、前大会では、生徒達は皆で「たとえ試合に負けても、行進で全国優勝しよう!」と言い合って練習したことを思い出したのです。当然、本番でも素晴らしい行進をして、優勝は出来なかったものの、周りの人達からは「大変立派な行進だったぞ!」と声を掛けて頂けたのです。しかしながら、結局、特別表彰されなかったことを先輩達は悔しく思い、その思いを後輩達は忘れることなく糧として、監督の私が言わなくても、先輩達の思いを達成させたのです。人格形成の上で、「部活動の素晴らしさ」を改めて感じることが出来た、一生の思い出となる「第39 回春高バレー」でした。
 最後になりましたが、愛媛県支部14 名の先生方、立場は様々ですが、ご活躍の噂はお聞きしております。次回こそはそのご活躍を報告させて頂きたいと考えております。ぜひ、ご連絡をお待ちしております。広島大学体育会バレーボール部の益々のご活躍をお祈り致します。

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