下半期、チームはレシーブ、サーブ、サーブカットの強化、そして“みんなから応援されるようなチーム”“チーム一丸となり全員で勝ちを望むチーム”をつくることをテーマに夏の練習を行った。8月の最後にはVチャレンジの阪神デルフィーノと練習試合を行いチームの強化に努めた。
9 月に行われた五大学では初日、鳥取大学に勝つが次の島根大学との試合、もつれた展開となり迎えた1−1 の3 セット目、ふと出たお見合い、3
本目のミスからこちら側の攻撃が単調になり相手に抑えられ3 セット目を落とし負けた。翌日の山口大学、岡山大学はともに苦しい展開となりながらも勝利した。そして結果は2
位となり、大会の連覇を途切れさせてしまった。この結果を深く反省し、もうこんな思いはしないと誓った。
五大学の反省からレシーブの強化、また速攻、そして速攻からのコンビの強化を新しく課題に挙げた。レシーブを4 枚に変え、迎えた天皇杯・皇后杯の中国ラウンド、緒戦で山口のクラブチームAFO、玉野光南高校を苦しみながらも勝利したが、中国リーグでも戦う東亜大学との決勝戦はストレートで負けた。しかし五大学からの反省で挙げたレシーブと速攻の成果が随所に見られ、収穫の多い大会にすることができた。
10 月に入り留学生のアンドリューが新しくメンバーに加わり、チームにさらなる活気をもたらした。
そしてついに秋リーグを迎えた。チームはこれまでの課題、そしてチーム一丸を再確認し、このリーグに臨んだ。1 週目は山口大学、川崎医療福祉大学に勝利、福山平成大学、東亜大学には敗北という結果だったが今まで練習してきた速攻、レシーブが冴え手応えのある試合であった。1
週目の後、インフルエンザなどが部内で流行してしまい、練習が思うように行えない上、コーチの音丸そして前田、福永が参戦できないままの島根戦となった。五大学のリベンジをしようと意気込んでの試合だったが、終始リズムに乗れず1−3で敗れてしまった。この後病気を癒すことに専念し、3
週目はチーム全体で試合に臨める形にすることができた。リーグ最終日、4 勝5 敗で迎えた2 回目の島根戦、1 セット目リズムに乗り相手を圧倒し25−11
でセットを取った。2 セット目、島根も立て直し接戦となり22−25 で落としてしまう。もう一度これまでの思いを再確認し絶対勝つという強い想いを持ち次に臨んだ。3
セット目、リベロ高草を筆頭にレシーブがつながりリズムができ、要所では速攻が決まった。また、課題の一つであったサーブで相手を崩すことができた。そしてコートの外からも盛り上げる声、指示の声が届きコート内のメンバーをサポートし、25−15
でセットを取った。今までの課題が達成されるだけでなく、本当にチームが一つになることを実感できる試合をつくり、4 セット目を25−17 で取った。五大学のリベンジを果すことができ、チームに歓喜の涙が流れた。
広島県インカレでは去年負けた福山平成大学Cと対戦し勝利した。またアンドリューや小熊の活躍も見られ、チームの成長を感じることができた。
今年度最後の大会となる全日本インカレでは予選で慶應義塾大学と対戦した。会場は東京体育館であり、また新しく関東一部に昇格したチームが相手ということで序盤は堅さが見られリードされたが、徐々に広大らしさを発揮し21−17
までリードを広げた。しかし、その後追いつかれ25−27 でセットを取られ、続く2 セット目も相手に押され落とし、敗戦となってしまった。後がなくなった文教大学湘南キャンパスとの試合は危なげなく勝利し本戦へ挑んだ。
本戦の1 試合目は福島大学との試合となった。1 セット目序盤に山田が相手のエースをブロックし広大のペースとなり1セット目は25−20 で勝利した。だが福島大学が力を見せ、だんだんと差を広げられ相手に押され、2、3
セット目を落とした。後がなくなった広大は絶対勝つという思いを全員で出し、今シーズン最大の盛り上がりを見せた。すると個々のプレーやチームワークが光り、4
セット目を25−19 で取った。迎えた最終セット、均衡した展開が終盤まで続いた。そして最後、絶対勝つという思いが相手に勝り15−12 で5セット目を取り、セットカウント3−2
で福島大学に勝利した。2回戦は順天堂大学と対戦し、3 セット目は27−29 というところまでいったが力負けをし、ストレートで敗北、今シーズンが終わった。
これで、小田と山田が引退となった。人数は少ないが、大きな二人が抜けてしまった。
これから、この二人が残してくれたことをしっかり引き継ぎ、そして最後の1点をとる技術的、精神的な強さを求め、来シーズン精進していきたい。 |