コートの仲間第20号 総評


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<下半期女子>
 今年の下半期最初の中国五大学は岡山県で行われた。1セット目と2セット目でメンバーをほぼ総入れ替えし、全員が試合に出場した。懸命に練習してきたことをそれぞれがコートの中で思い切り発揮し、全試合ストレート勝ちを収めた。
 鳥取県で行われた天皇杯・皇后杯中国ブロック予選、1回戦は安来高校に勝利した。準決勝の就実高校戦では、技術では劣らないはずの相手に頭脳や気持ちで勝つことができず敗北を喫した。何とかして大学生に勝ってやろうという高校生の純粋な気持ちに触れ、自分達自身を本気で見つめ直した大会となった。
 今年の秋リーグは3年生の教育実習と重なり5人も練習に参加できないという状況であったが、全員で「自分達がやりたいバレー」をしようという思いを持ってリーグに臨んだ。広島文化短期大学や福山平成大学にセットを落としてしまい納得のいくバレーには到達しなかったが、個人個人のなかで考えたプレーが増えたり、できるようになったことが増えたりと得るものは多かった。2週目の終了後、チームをインフルエンザが襲い十分に練習できない部分もあったが、言い訳にすまいと最終週を戦い失セットはあるものの全勝での優勝となった。インカレまで残り1ヶ月という時期で自分たちの長所と短所を再確認し、課題や目標をしっかり定めた。
 広島県インカレでは、決勝で福山平成大学に敗れ優勝を逃してしまった。自分たちのミスから相手を勢いに乗せてしまい、技術面・精神面共に多くの弱さが出た試合となってしまった。
 広島県インカレが終わった時点で、全日本インカレまで残り2週間であった。落ち込んでいる暇はなく、とにかくやるしかないと全力で練習し、最後の3連休には就実高校や岡山シーガルズと練習試合も行った。こうして最高の状態とまではいかないものの、勝ちたいという強い意志を持って今年度最後の大会である全日本インカレに臨んだ。グループ戦、決勝トーナメント1回戦と順調に勝ち進み、ベスト16を賭けて長崎国際大学と対戦した。ライト攻撃を中心に高さで攻める相手に1セット目を先取されたが、レシーブをもう一度確認し、まだまだここからという気持ちで2セット目以降に臨んだ。2セット目以降は、相手の攻撃に徐々にではあるが対応し始め、考えたプレーも見え出した。2・3セット目を取り返し、迎えた4セット目は一進一退のゲームが続いた。最後は相手のライトエースと広大のエース野口との打ち合いとなったが、守備の粘りや頭脳で上回り勝利を手にした。これまで広大が達成したことのないベスト8進出のため、絶対勝とうという強い気持ちを持って続く4回戦は東京女子体育大学と対戦した。センターのブロード攻撃や高さのあるブロックに対応できず、1セット目を落とした。まだ何もしていないだけで負けているわけじゃないという野口の言葉で、一人一人が上げるため、決めるため、点を取るため、そして勝つために必死で考えてプレーし、2セットは先にセットポイントをとった。しかし、その後相手に連続得点を許し2セット目を取られてしまった。後がなくなったものの2セット目に勝つための突破口を見つけた広大は、粘り強いレシーブやそこからの速いコンビ攻撃が光りだした。「勝つ」とはどういうことなのかを考え、目指してきた広大バレーが展開され3・4セット目を奪い返した。これを取れば念願のベスト8という5セット目。3・4セット目のプレーを持続できずコンビのミスや攻撃のミスが出始め、序盤で10−3と離された。そのまま点差を縮めることができず敗戦となった。
 この試合で平成18 年度入学生の野口・戸石・小倉・小島の4人が引退となった。この一年を通して「勝つ」とは本当の意味でどういうことなのかを必死に考え、私達後輩に残そうとチームを引っ張ってくれた。4人の思いをしっかり受け継ぎ、行動に移し、来年こそはベスト8を突破できるチームをつくっていきたい。

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