オフ期間が明け、五大学優勝・秋季リーグ3位を目標に下半期がスタートした。教員採用試験や西日本五学連選抜対抗戦で4年生が抜け、チーム練習の時間がなかなかとれない中、高校生合宿で得た課題や鍵となるセンターの働きを念頭に置き、少ない人数でも個々の力を伸ばそうと練習に取り組んだ。今年はホームの広島大学で中国五大学が行われ、選手たちは試合だけでなく運営側としての責務も果たすことになった。天皇杯広島県予選で変えていたポジションを元に戻して挑んだ初戦の島根大学戦では、気持ちは十分にあったものの、自分たちのミスで流れをこちらに引き寄せきれず0-2で敗れるという結果になった。だがこれで終わりとせずリーグまでの1ヶ月間何をするか課題を見極めるべく、好不調の波に苦しみながらも他の三大学には勝利を収めた。2位という結果に終わり、優勝はならなかったものの、攻撃力は十分に秘めているためブロックやレシーブ面の力を底上げし、いかに攻撃できるところまでボールを繋げるかという課題が見つかった。秋リーグまでの残りの期間は福岡国際大学や高松大学、高知大学や広島城北高校と練習試合を組み、練習から実戦への繋げ方を掴もうと試合経験を積んだ。
10月、4年生の最後のリーグ戦となる秋季リーグ戦が始まった。3位奪還を目指して初日は島根大学一戦のみということもあり、全員が「勝つ」気持ちとこれまでの練習の成果を集約させることとなった。3セット目をとられてしまうが4セット目、1点をとれば全員で喜び、最後は4年生の大活躍で27-25と競り勝つことができた。2週目には岡山大学をフルセットで破ったが、春の反省をという声も挙がっていた島根大学戦もフルセットにもつれ込み、丁寧なつなぎのプレーで流れを掴みつつも、終盤の度重なるミスで勝ちきることはできなかった。最終週の山口大学戦では安定したサーブカットから攻撃に繋げ、時間差攻撃や幅を使ったブロード攻撃など自分たちの持ち味を生かした攻撃ができ、3-0で勝つことができたが、相手が嫌がる戦術を考え、実行する難しさも味わった。翌日の福山平成大学との試合ではピンチサーバーの赤崎の活躍で一気に抜け出し、2セット目を奪うことができたのだが、サーブカット・トスの乱れによって上手く自分たちの波に乗れない状況に陥り敗れてしまった。最後の岡山大学戦は相手のやりたいことを封じて多彩な攻撃で攻めることができ、リードしたところから追いつかれた場面においても、前田や小熊の活躍で落ち着きを取り戻しストレートで勝ちきった。総合順位は目標としていた3位を勝ち取り、最後の全日本インカレへ向けて良いステップを踏むことができた。
全日本選手権大会前の最後の大会、広島県学生バレーボール大会ではトーナメント2回戦で福山平成大学Cに勝ち、準決勝で福山平成大学Bと対戦した。前日の反省を受け、サーブで攻め、いくつか狙い通りの攻撃ができたが、サーブカットやトスなど攻撃まで繋ぐ部分でのミスが目立ち、21-25、26-28と惜敗した。
そして、12月に入り全日本選手権大会を迎えた。今年から3チームで行う形式となった予選グループ戦で、まずは帝京大学と対戦した。序盤に緊張が見られ1セット目を落としはしたが、2セット目以降、練習してきた攻撃やレシーブを武器に、上級生がチームを引っ張り、2-1で勝利を手にした。予選グループ戦第2戦では上智大学と対戦し、サーブで攻め、終始こちらのペースに持っていき25-10で1セット目を奪い、2セット目は終盤厳しい展開になったが、前日の試合の反省も活かし25-21で勝利を収めた。2勝0敗で予選グループ戦を1位で通過し、迎えた決勝トーナメント1回戦の亜細亜大学戦では、前田・景山を中心に攻め、全員が攻守に渡って最後まであきらめず勝ちにこだわる気持ちを前面に出し、接戦を制して2回戦へ進むことができた。続く慶應義塾大学戦は、コート内での会話や粘りのレシーブなど1年を通して築いてきたチームの方針を実現させる試合となった。結果は13-25、14-25で負けてしまい、前田・小熊・赤崎・岩浦・牛島の5人は引退となった。
彼ら5人が残してくれたものをしっかりと受け継ぎ、今後も更なる飛躍を目指してチーム一丸となり、練習に励んでいきたい。 |