「書いてみよう」
やっとそう思えるようになりました。
私は数年前にも「コートの仲間」の原稿依頼を頂いたことがあります。けれど、その時はお断りしました。なぜかと言うと、自分の状況を先輩方や後輩のみんなにお伝えする自信がなかったからです。
私は大学を卒業して、地元福岡で就職をしました。教員ではなく、会社に勤める道を選びました。
就職した人材派遣会社での営業の仕事は全てが勉強で、社会人としてのマナーや営業のノウハウ、そして人間関係、学生時代とは比べ物にならないほど悩み、勉強し、自分でも成長できたと思います。任される仕事も多くなり、充実した社会人生活でしたが、3年で辞めました。
詳しい理由を語ると長くなるので割愛しますが、簡単に言うと「やりたいことが出来た」からです。
その、やりたいこととは「タレントになる」ことです。
改めて書くと、ちょっと恥ずかしいですが、そうなのです。
会社を辞めると決めてからすぐに、事務所を探し、関西に移り住みました。
4年前に松竹芸能の養成所に入り、レッスンを受けたりオーディションに行ったりする日々が始まりました。もちろん生活もしなければなりませんから、アルバイトもしました。
安定した生活が一変、貯金を切り崩し、時給で生活する毎日です。ですが、不思議と焦りや不安はありませんでした。
とは言え、すぐに仕事があるわけではありません。オーディションもなかなか通りません。
そんな日常が少し変わったのは、広島大学バレーボール部がつないだ縁がキッカケでした。
ちょうど2年前の今頃、突然事務所のマネージャーさんから「明日ラジオに出れる？」と連絡がありました。その番組はラジオ関西の森脇健児さんの番組でした。出演が終わってホッとしていた時、その放送を聞いていたラジオ関西の営業さんが飛んで会いに来てくれました。
「誰だろう？？」と思っていたら、
「僕、○○の兄です」
なんとその営業さんは、2つ下の広大女子バレー部の後輩のお兄さんだったのです！
その出会いがあったさらに1年後、私はラジオ関西でサッカー番組を担当させてもらえることになりました。
正直、サッカーには興味がなく、知識も全くない状態でしたが、サッカーを勉強し、試合を見て、選手を取材していくうちに、大好きになりました。
好きになれたのは、私がバレーボールをしていたからだと思います。試合の緊張感やゲーム展開など、応援する側の目線だけでなく、プレーヤー目線を持って見ることができるのは、17年間のバレー経験によるものだと思っています。
まだアルバイトで生計を立てている状態なのに、今タレント活動をしていると報告するのはかなり気が引けました。特に、私が社会人として働いていると知っている方には中々言えないものでした。ましてやコートの仲間に書くことなんて考えられませんでした。
しかし、最近広大バレー部の仲間に会う機会があり、少しずつ現状を話しているとみんなが応援してくれることに気付くことが出来ました。そして何より「縁」を感じるのです！どこに縁があるか分かりません。私はここで現状を報告させて頂くと同時に、宣伝もさせて頂くつもりで勇気を出して書いています！（笑）
どんな仕事もやりますので、思い当たる節がありましたら、是非ご連絡ください！
私は今、全ての経験と人とのつながりで生きていると痛感しています。
会社に生活を保証されている訳ではないし、今ある仕事も明日消えてもおかしくはない世界です。今もアルバイトをしています。だけどやりたいことをしています。まもなく30歳になりますが、今も大きな夢を持って生きています。 こんなOBもいると、覚えて頂けますと幸いです。
最後に現役生にも一言。
先日、西日本インカレの試合を見に行かせて頂きました。良くも悪くも広大らしさが感じられ、ハラハラしつつもほほえましく見ておりました。自分で精いっぱいで広大バレー部とも関われていない状況ですが、関西から応援しています。
現役生の皆さん、今感じていること、悩んでいることも楽しいことも、勝ったことも負けたことも出来るだけ覚えていてください。人は多くを忘れるものですが、経験を伝えなければならない場面もまた多くあるものです。経験をしていないのではなく、忘れているのです。広島大学体育会バレーボール部での経験はどんな世界に行っても有利に働くことの方が多いはずです。だから覚えていてください。自分を語れるように。
私もたくさん忘れています。きっと使える面白い話がいっぱいあるのに…だれか私のエピソード覚えていたら教えてください。お願いします…。
原稿依頼を下さった森本さん、読んで頂いた皆様、ありがとうございました。
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