平成21年度入学生の出来尾、門脇が引退し、新年から新たなスタートを切った。春リーグを見据えたトレーニングと共に、ミニゲームなど実戦的な練習も多く行った。岡山大学や加計高校とも合同練習を行い、OB会での強化練習会、大阪遠征、島根大学や福岡教育大学、広島城北高校との練習試合を経て、冬を終えた。
4月に入り、新入生の池田、尾嵜、金尾、秦、山ア、高見、マネージャーの村井を迎え、総勢17人の大所帯となった。春リーグ直前に松山遠征を行い、レフトに景山・上垣、センターに檜山・秦、ライトに立花、セッターに森井、リベロに尾嵜という形で春リーグに臨むこととなった。初戦の島根大学戦では檜山を中心としたブロックと、尾嵜の安定したサーブカット、森井のアグレッシブなトス回しから繰り出される幅のある攻撃が機能し、ストレートで勝利することができた。翌日の岡山大学医学部戦では、相手の効果的なサーブと粘り強いレシーブに苦しみ2セットを先取されながらも第3セット以降、尾嵜・上垣を中心としたレシーブと速攻を軸にした攻撃で盛り返し、フルセットの末勝利した。続く東亜大学戦では立花に代えて池田を入れて臨んだが相手の高さの前にストレートで敗れた。2週目の福山平成大学戦はストレートで敗れたが、続く岡山大学戦では中盤までのもつれた展開から途中交代の池田がチームに勢いをもたらし、ストレートで勝利を収めた。迎えた2度目の島根大学戦では、序盤から相手に先行される展開でなかなか自分たちのリズムを掴むことが出来ず、勝負所でのミスや失点が重なりストレート負けを喫した。ゴールデンウィークには鹿屋農業高校、佐世保南高校、長崎北高校、広島城北高校を迎え練習試合を行い、コート内での連携をさらに高めて最終週を迎えた。上垣・秦のポジションを入れ替えて臨んだ岡山大学医学部戦では第1、2セットを先取されるも第3セット以降、交代で入った池田の活躍もあり、またもフルセットにもつれた。しかし、第5セットは序盤のミスが響き、激闘の末敗れた。続く東亜大学戦では自分たちのバレーができず、力の差を見せつけられ敗れた。春リーグ最終日、池田をレフトで起用したことでチームに勢いをもたらした。福山平成大学戦ではストレートで敗れたものの、続く岡山大学戦ではチーム一丸となって戦いストレートで勝利し、4勝6敗の4位で春リーグを終えた。
リーグ後まもなく愛媛県で行われた中国四国大会では、上垣をライトに、立花をレフトに配置し臨んだ。予選リーグの広島修道大学戦では金尾や池田らが活躍し、予選を通過した。決勝トーナメント1回戦の岡山理科大学戦でも中田をはじめ多くのメンバーがコートに立ち、それぞれの役割を果たし2回戦に進んだ。迎えたベスト4をかけた愛媛大学戦では第1セットから両チームの持ち味が発揮される試合になり、サイドから繰り出される景山・立花の豪快なスパイクや上垣の上手さが光るプレー、秦の機動力の高い攻撃や檜山の安定したブロック、尾嵜のリズムのあるサーブカット、地元愛媛で躍動する森井のトス回しなど随所にそれぞれの持ち味を発揮した。第2セット以降立花に代わって入った池田も躍動し、江藤、軍神らのピンチサーバー陣も次々と投入し、一進一退の攻防が続いた。2セットずつを分け合って迎えた勝負の第5セット。選手の疲労はピークに達していたが、チーム一丸となって立ち向かった。池田のサイド攻撃や景山のバックアタック、檜山の1人時間差など出せるものをすべて出し切り、軍神の投入から秦のブロックなど見せ場を作ったものの、最後に力およばず、敗退した。敗れはしたが、自分たちの力を出し切り、会場中を魅了した上半期1番の熱い試合となった。
4年生の幹部として最後の大会である西日本選手権大会では予選グループ第1戦に甲南大学と対戦し、格上相手に自分たちのバレーが出来ず、ストレート負けを喫した。続く長崎国際大学戦では、山アや福島も出場しストレート勝ちで決勝トーナメント進出を決めた。決勝トーナメント1回戦の大阪体育大学戦では、相手の高いスパイカー陣に対して檜山を中心としたブロックで対抗し、景山、立花を中心に得意の攻撃を発揮するものの、サーブミスや細かい失点を重ね第1、2セットを連取される。第3セットは序盤から先行する展開で、戦略的にリバウンドを用いるなど粘り強い攻撃でこのセットを取った。第4セットは2、3点を追いかける展開となり、要所で檜山のブロックが飛び出し、終盤には一時同点まで追いついたが最後に力尽き、敗退した。これをもって幹部は平成23年度入学生の奥野・軍神に交代した。
新しい幹部の下、上垣・江藤・立花の3人は教員採用試験の為に一旦チームから離れることになり、大きくメンバーを代えて天皇杯・皇后杯広島県予選に臨むこととなった。初戦の広島経済大学戦では立花の所に池田、上垣のところに秦を配置しセンターには福島を起用した。様々なメンバーを起用する中で第2セットを落としてしまうが第3セットをしっかり勝ち取った。続く準決勝の鬼一家戦では独特の雰囲気を持つチームを相手に自分たちらしい勢いと躍動感溢れるゲーム展開でストレートで勝ち、決勝に進出した。決勝の福山平成大学戦では、序盤から檜山のブロックがチームを勢いづけ、森井のトス回しから秦の幅のある攻撃や景山のエースらしいプレーが機能し、第1セットを先取した。第2セット以降、リードされる展開の中でも攻めの姿勢を失わずに戦ったがフルセットの末敗れた。チームにとってはもちろん、下級生にとっては特に収穫の多い大会となった。これをもってチームは上半期を終えた。 |