平成21年度入学生の伊東、木下が全日本選手権大会決勝トーナメント準々決勝、ベスト4入りを賭けた京都橘大学との対戦を最後に引退し、森本を主将とした新しいチーム作りが始まった。新入生には高さとパワーがあり、ガッツ溢れるセンター山本、冷静なプレーが持ち味で鋭いコースに打ち分けることのできるライト中嶋、全てのプレーをそつなくこなし、正確性のあるセッター近藤、笑顔と声でチームを盛り上げる松尾、マネージャーとして献身的なサポートでチームを支える新町が加わり、「全員バレー」を目標にチームを作っていくこととなった。春合宿では伊東、木下が引退したことで攻撃力やブロックの心配があったが、守備面では高さのある両センターのブロックやリベロ松下を中心とした粘り強いレシーブ、攻撃面では高さと速さを生かし、様々なチームと練習試合をしてチームを固めていった。高さのあるチームではあるが、一人一人の正確性を高めることが課題となった。
新チームの初の公式戦となる春リーグ。1週目は上級生が少ないチームで緊張も見られ、普段では見られないようなミスが目立ち、相手の流れに合わせないということが課題として挙がった。2週目は、序盤で武器としているブロックが機能せず、苦しい状況が続いたが、要所でライト池上とセッター中川を2枚替えで投入することで攻撃の枚数を増やし、攻めきることができた。3週目はセットを取られてしまったものの、大きく崩れることはなく、最終戦を残し優勝が確定した。最終戦の広島文化学園大学戦では、出だしからサーブで攻めることができ、ブロックも機能し、ストレートで勝利し、優勝することができた。序盤から攻めきれないこと、サーブとサーブカットを強化すること、相手への対応が遅いことなどが課題として残った。
国体への出場をかけた広島県予選では大野石油オイラーズと対戦した。序盤から全員が勝ちたいという気持ちが全面に出ており、終始攻めのバレーを展開し、第1セットを先取したが、最後まで自分たちのバレーを継続することができず敗退した。プレーを継続させるための集中力や体力をつけることが課題となる試合となった。
昨年度優勝のため決勝トーナメントからの出場となった中国四国大会では、春リーグでも戦った福山平成大学に対応することができず、無駄なミスが目立ってしまった。決勝戦は松山大学と対戦したのだが、反省を生かすことができ、随所でのブロックポイントやレシーブなどもみられ、優勝することができたが、反省の残る試合となった。
今年の西日本選手権大会は地元広島で行われた。予選グループ戦は愛媛大学と対戦し、連続得点などもあり、ストレートで勝利し、決勝トーナメントに駒を進めた。決勝トーナメント1回戦は関西大学と対戦した。序盤で競った状況が続いたが終盤に攻撃面で攻めきることができ、第1セットを先取した。続く第2、3セットは相手の攻撃をしっかり把握することができたため、ブロックが機能し勝利することができた。2回戦は大阪国際大学と対戦し、第1セットはサーブとサーブカットが機能し、先取することができた。しかし、第2セットからは相手のサーブで崩され、コンビを作ることができずに、修正ができないまま敗退した。自分たちで立て直すことのできない弱さ、日頃の練習の甘さを痛感し、技術的にも精神的にも個々のレベルを上げることが課題となった。 |