オフ期間が明け、下半期は中国五大学優勝、秋リーグ7勝、3位奪還を目標にスタートした。中国五大学では、上垣を教員採用試験で欠き、レフトに景山・池田、センターに檜山・福島、ライトに秦、セッターに森井、リベロ尾嵜の布陣で臨んだ。初戦の岡山大学戦では、相手の粘り強いレシーブになかなかリズムを掴めなかったが、終盤に抜け出し第1セットを先取した。第2セットもなかなかリズムにのれず、5点差を追い上げているところで景山が負傷し、中田と交代した。大黒柱不在の中、森井・檜山・秦らを中心に気迫を見せたが、岡山大学にセットを取られる。勝負の第3セット、景山がコートに戻るも一進一退の攻防が続く。先に相手にマッチポイントを許すも、景山のスパイクでデュースに持ち込み、なんとか逆転で勝利した。最大の山場となる2日目の島根大学戦。景山が怪我をおしてコートに立ち、中盤まで互角の戦いをするものの終盤に抜け出され第1セットを奪われる。第2セットも同じような展開の中、終盤に森井のサーブで相手を乱し檜山のブロックで得点を重ね、逆転でセットを奪い返した。第3セットではチーム一丸で攻めの姿勢を見せたが相手のサービスエースから一気に抜け出され、敗退した。鳥取大学戦では、山アや金尾らが2セットを通してコートに立ち、成長を感じさせてくれた。2位という結果に終わったものの、ここまでの成長と今後の課題が明らかになる有意義な大会となった。
秋リーグまでの1か月間は、高知大学、山口大学、福岡教育大学、高陽高校、広島城北高校、福岡国際大学、高知工科大学、川崎医療福祉大学と練習試合を行い、チームの成熟度を高めた。秋リーグ直前にはマネージャーとして入船が加入した。迎えた秋リーグ、初戦の島根大学戦では、秦がコートの幅を広く使った攻撃で躍動し、森井を中心に攻めのバレーが展開された。両者譲らぬ攻防はフルセットにもつれ、第5セットも全く互角の展開となったが、最後の1点をもぎ取り、大きな1勝を手にした。川崎医療福祉大学戦では立ち上がりは不安定だったものの、しり上がりに調子を取り戻し、サーブで攻めきって快勝した。東亜大学戦では、相手の高いブロックの前に失点を重ね、秦のクイックや途中出場の立花がチームに勢いをもたらすもののストレートで敗退した。福山平成大学戦はチーム全員がサーブを攻める意識を持ち、サーブから相手を崩し、こちらに流れを引き寄せた。しかし、どのセットもあと一歩のところで相手に抜け出されてしまい、ストレートで敗退した。岡山大学医学部戦では、檜山に変えて福島・金尾がそれぞれ出場したため、慣れない布陣に慌てる場面もあったが景山・上垣を中心にチームを落ち着かせ、ストレートで勝利した。この結果、1回戦を3勝2敗で折り返した。
2回戦の島根大学戦は序盤からサーブで攻めて試合の主導権を握ると、尾嵜・森井らを中心に球際での粘り強さもあり、3セット通して自分たちのリズムでバレーを展開した。最後まで攻めきることができ、ストレート勝ちを収めた。最終週を前に怪我で檜山が離脱し、2度目の川崎医療福祉大学戦は苦しみながらも何とか勝利を手にした。東亜大学には力の差を見せつけられ、5勝3敗で秋リーグ最終日を迎えた。7勝に向けて負けられない福山平成大学戦。相手の鋭いジャンプサーブに対しては対策できていたものの、相手のコンビに対応することが出来ず、池田や尾嵜、金尾ら1年生が春からの成長を示したがストレートで敗れた。最終戦の岡山大学医学部戦では第1セットをしっかり取ると第2セットでは森井に代えて江藤を、池田に代えて立花を起用した。最後のリーグとなる4年生全員が存分に自分たちのバレーとその楽しさを魅せるセットとなり、その勢いを保ってストレートで勝利した。この結果、7勝には届かなかったが6勝4敗の3位でリーグを終え、秦・景山が個人賞を受賞する充実のリーグとなった。
秋リーグを終え、全日本選手権大会に向けもう一段階成長するためのステップとして位置づけた広島県学生バレーボール大会では、初戦で福山平成大学Bと対戦し、どこか序盤から勢いが無く、第1セット途中から立花を投入したものの最後まで自分たちの力を出し切れず、不完全燃焼のまま敗退した。
広島県学生バレーボール大会の敗戦後、池田に代えて立花をレフトに起用し、全日本選手権大会に臨んだ。予選グループ初戦の朝日大学戦。尾嵜を中心にサーブカットが安定し、サイドアウトをしっかり取りきる展開が続いた。ピンチサーバー中田の活躍で中盤から抜け出したものの、最後の1点を取りきれず、デュースの末に第1セットを先取される。第2セット、序盤に先行し、秦を中心に早い攻撃が機能する。しかし、相手の多彩な攻撃にブロックがつききれず、徐々に流れが相手に移ってしまい、第2セットも奪われ、ストレートで敗退した。予選グループ突破へ後がなくなった宇都宮大学戦。第1セット、序盤から粘り強いレシーブから景山のエースらしい活躍でリードを奪うと、江藤・軍神・中田のピンチサーバー陣がそれぞれの持ち味を発揮し、第1セットを先取した。しかし、第2セットは相手に対応され、エース景山にボールが集まる苦しい展開を打破できず、デュースに持ち込んだものの、26−24でセットを落とした。勝負の第3セット、両レフトに疲労が見られ、中盤に池田を投入するものの、流れをつかむことができず、このセットもとられ敗退し、これにより予選敗退となった。これをもって平成22年度入学生の上垣、江藤、景山、立花が引退することとなった。来年は今年の悔しさをバネに激戦をものにできるよう全力かつ楽しく練習に励み、さらに応援したくなるようなチームを目指し努力していきたいと思う。 |