私はこの広島大学バレーボール部での4年間を通して数多くのことを経験し、学ぶことができました。1年生では経験したことのないリベロを任され、日々の練習や試合の中で自分の無力さを痛感させられました。2年生では、高校時代から経験をしていたサイドのポジションを任されましたが、高校時代に通用した技術が大学では通用しなかったことも多く、大学バレーのレベルの高さを思い知らされました。3年生では、上級生として責任感をもってチームに貢献しようと思っていた中、怪我によって長期離脱をすることになりました。自分自身がプレーをしてチームに貢献できないことは想像以上に辛く、毎日悔しい思いをしました。4年生では主将を任され、チームをどのように作っていくか、どのように引っ張ればよいのかに悩む日々を送りました。今年度のチームはコートの中に多くの下級生が入りました。本来上級生が担うはずの負担や責任を背負ってくれた下級生に対して、感謝と申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私は「勝つ」ために、練習や試合など様々な場面で後輩に対して厳しい言葉を投げかけました。それでも一生懸命に私の話に耳を傾けて、頑張ってついてきてくれた後輩たち、ありがとう。それと共に、試合に出場する機会が少ない中でも、貪欲に、純粋にバレーボールに取り組む姿勢を持ったアイとコオの2人の同期を持てたことは私の誇りです。私たち3人は、レギュラーであるか、これまでの実績があるかといったことは関係なく、同じプレーヤーとして対等に話をすることのできる仲間でした。
私は周囲に対して「できる、できないを気にして言いたいことを言えない関係では仲間ではない」とよく言いました。実際には、自分もできていないことや苦手なことを人に言うことは、人の反感を買う可能性もあるという点で勇気が必要なことです。しかし、全国の舞台で勝ちあがるために、技術が未熟である私たちは、部員一人一人がそれぞれ周囲の人のプレーにまで責任感を持ち、指摘し合うことが必要でした。この積み重ねによって、技術力やチーム力を向上させることができ、さらには部員それぞれがお互いの絆を深めることができました。これからの広島大学バレーボール部も、優しくも厳しくもお互いを思い本気で言い合う集団になり、一生の仲間になってほしいと思います。私がみんなに出会って、一緒にバレーボールをし、共に泣いたり笑ったりした日々は忘れません。
最後に、今まで応援してくださったOB・OGの方々、そして私たちをずっと支えてくださった橋原先生、長谷川さん、河村さんご一家、先輩方、後輩たち、そして同期のみんなに心から感謝しています。これからも広島大学バレーボール部のさらなる活躍を期待し、応援しています。 |