2014年、新年を迎えた男子バレー部は春からの飛躍に向け、昨年の課題であったブロック、体力面の強化を多く取り入れた土台作りの練習からスタートした。平成22年度入学生の上垣、江藤、景山、立花が引退し、常にチームを引っ張ってきた存在がいなくなってしまった。その穴を埋めるべく、平成23年度入学生の奥野、軍神が中心となってチームをまとめ、選手・スタッフ一丸となって日々の練習に打ち込んだ。広島県内の高校や県外の大学との練習試合、大阪遠征なども行い、チームのレベルアップをはかっていく中で、昨年から活躍していた秦の負傷、季節の変わり目の体調不良など、様々な壁に直面した。
春を迎え、新入生の遠藤、大須賀、佐藤、森口、アナリストの望月、マネージャーの多和がチームに加入し、春季リーグを迎えた。春季リーグでは、レフト池田・遠藤、センター檜山・佐藤、ライト福島、セッター森井、リベロ尾嵜を置き、全員が3年生以下という若さと勢いのあるチーム構成となった。初戦の島根大学戦では、池田・檜山の強打や、怪我をおして途中出場した秦の活躍により1、2セット目を先取することができたが、3セット目以降は戦う体力が残っておらず、フルセットの末敗れた。岡山大学戦では、相手エースの攻撃を遠藤・尾嵜を中心に粘り強くボールを拾いストレートで勝利することが出来たものの、東亜大学・福山平成大学戦は高いブロックと強烈なサーブの前にストレートで敗れた。負けられない2週目の島根大学戦ではライトに秦を置いたポジションで臨み、秦の時間差攻撃や檜山のブロック、池田の強打で応戦し、接戦となったが、チーム一丸となって勝利を目指しフルセットの末勝利した。続く福山平成大学戦では、秦の代わりに入った中田の技巧を見せた得点や、リベロ尾嵜の安定したサーブレシーブで中盤までついていくが、終盤に点を離されストレートで敗れた。ゴールデンウィークには県外の高校生と練習試合を行い、よりチームの完成度・連携を高めることに努めた。そして迎えた最終週は遠藤の負傷があり、レフト池田・秦、ライト福島で挑んだ。順位のかかった広島国際大学戦では、要所での福島のスパイク、森井・尾嵜のレシーブもあり、独特の雰囲気を持つ相手に苦しみながらもストレートで勝利することが出来た。5勝5敗で3位となり、チームの全員がプレー面、精神面で大きく成長した1ヶ月間となった。
2週間後の中四国選手権大会に向けてブロックフォローからの攻撃、ストレート側の攻撃を目標に掲げて練習に取り組んだ。迎えた中四国大会では、予選リーグで徳島文理大学と戦い、1点ごとに選手間でコミュニケーションを取りながらストレートで勝利することができた。翌日の決勝トーナメントでは、1回戦に広島修道大学と戦い、試合中のアクシデントにより攻撃の中心である秦が負傷してしまったが、控えメンバーの活躍もあり何とかストレートで勝利することができた。2回戦の東亜大学戦では、ストレートで敗れはしたが、速い時間差や攻めるサーブで得点することができ、形の見えた大会となった。
4年生の幹部として最後の大会となる西日本大会では、予選グループ第1戦は九州王者の福岡大学と対戦し、広大らしいバレーを展開し終盤までついていくが、最後まで相手エースをとめることができずストレートで敗れた。続く大阪経済法科大学戦では、苦戦を強いられたが、ストレートで勝利することができた。翌日のトーナメント1回戦では香川大学と対戦し、サーブレシーブが安定しない中で秦・遠藤の攻守にわたる活躍が光りフルセットまで持ち込むも、つなぎのプレーが安定せず自分たちのミスで相手を勢いに乗せてしまい2−3で敗れた。悔しい敗戦の中で、基本的なプレーの重要性と、負ければ終わりのトーナメント戦の厳しさを実感する大会となった。そしてこれ以降、幹部は平成24年度入学生の中田、福島、檜山、森井の4人に交代した。
新幹部のもと「点のとれるコンビバレー」を目指して、天皇杯広島県予選へ向けて練習に取り組んだ。佐藤と秦を欠くなかで、レフトに遠藤、センターに金尾を置き迎えた県予選では、1・2回戦と力のあるクラブチームと対戦したが、金尾の速いクイックや池田の時間差、遠藤の軟打など今までには見られなかった攻撃パターンで点がとれるようになり、どちらもストレートで勝利することができた。決勝戦の神辺旭高校戦では1セット目を先取するが、2セット目以降、つなぎのプレーでの未熟さ・荒さが目立ち、拾ってつなぐ相手の粘り強いバレーの前にこちらも尾嵜を中心に粘りをみせるが、フルセットの末に敗れた。優勝を逃した悔しさと、自分たちの甘さを痛感し、チーム・個人のレベルアップをはかり「自分たちのバレー」を確立するという目標をたて、上半期を終えた。 |